ミノルタXE  


ライツ技術提携第一号

ミノルタとライツが技術提携をしたというのは当時の業界の注目を一手に集めた。距離計ではライツミノルタCLを出している。そして一眼の分野はこのXEである。ライツではこれにスポット測光を付けてライカR3としている。
雑誌では、見れば見るほどそっくりである。中身が同じだから当たり前ではあるが。
残念なのはマウントの互換性がないことである。
ライツも一歩譲ってミノルタのMCマウントにしたならば、ライツのレンズも売れたのにと思う。CLでは互換性があるのだからこれはあっても良かったのではと思う。ライカは神様みたいなものだから譲るはずもないが、それではミノルタが譲ったらどうなったろう。つまり以降のレンズがすべてライカRなるのである。
ミノルタのX−700にライカのズミクロンなんかがついたら面白いだろうとありもしない事を想像してみる。

       ミノルタXEとライカR3の内部の比較(双葉社刊、季刊クラシックカメラ14号より)

XEの特筆事項は巻き上げレバ−の軽さである。とにかくスム−ズである。まるでフィルムが入っていないのではないかと思ってしまう。これもライツとの提携によって生じたメリットではないかと思っている。


みのかんとXE

このカメラは実によく使った。感触のよいカメラで、いまでもこのカメラを持つと心がときめく。
思えば生まれて初めてポジを使ったのがこのカメラである。
生意気にも初めてのくせにベルビアの36枚撮りである。雪景色を撮った。雪の白さは+1〜1.5という知識はあったのでほとんどを+1.5で使った。結果は上々である。ポジのあまりにもきれいなスライドに感動してしまった。
当時の主体はもちろんモノクロである。子供がまだ1歳の頃であるから、当然子供の写真が一番多い。撮るたびに表情のかわっていく赤ん坊は格好のモデルとなった。

一時期はこのXEを3台持っていた。黒ボディ1台に白ボディ2台。これに広角28mm、標準50mm、望遠135mmを専用に付けて持ち歩いた。ロッコ−ルの描写は開放近くで柔らかく、絞ればきりりとシャ−プなので、赤ん坊の写真はなるべく開放で、風景はF8以上に絞ってと一応は考えて使っていた。
今では白ボディの2台はAEが壊れてしまい、部品取りカメラの仲間に入っている。みなさん大変ご苦労様でした。定年後の余生をお楽しみください。
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